科目名生活経済論
担当者吉川 紀夫
単位数4単位
配当年次1年
科目区分選択
実地学期通年
授業形態講義
講義概要新古典派を中心とした伝統的な経済学の論理は、人間を経済合理的な行動をとる主体であるという経済人仮説に立っています。これに対し生活経済論では非合理的な側面も含む生身の人間をその主軸に据えた全人仮説に立脚した分析がなされます。
 この地球上の経済活動の究極目的は人間個々人の自由や幸福の達成にあるという立場からの経済学分野です。したがって、その理論は多岐にわたり、さまざまな角度や分野からの学際的分析がなされています。理論のための理論ではなく、現に動いている経済空間のど真中で生活している人間行動を対象にリアルな経済分析を行い、各種経済施策も生活者
に最優先で適用されていくことにその意義を求めています。
 伝統的な経済学に興味が湧かないと訴える学生諸君も少なくありませんが、生活経済論で扱うヒューマノミックス的な観点からの考え方を知り、それを身近な経済生活の上に適用していくことで経済を見る眼が養われ、経済に対する興味は何倍にも膨らんでいくものと信じています。

 年間の講義計画は以下のとおり、前期では主に理論面、後期では前期の理論をベースとして生活経済に立脚した現実的・具体的問題を取り上げていく予定です。

 (前期)               (後期)
 @伝統的経済学における人間の位置付け @生活経済が直面する21世紀の外部環境
  と全人仮説              変化
 A学際的領域としての生活経済論のレー A国民生活における金融商品・保険の機能
  ゾンデートル            B社会保障・年金制度と国民生活
 B生活経済を動かす基本的要因     C税制度と国民生活
 C物価の本質と国民生活        D生活経済を考える上で鍵となる経済思想
 D生活経済論の視点          E生活経済論の今後の方向
 E生活構造の組織論的分析
評価方法出席と定期試験の結果によって行います。
教科書・参考書等教科書:井原哲夫著『生活の経済学』(東洋経済新報社、1998年4月)
     吉川紀夫著『ビッグバン後の銀行経営』(東洋経済新報社、1998年12月)
 参考書:授業時に随時紹介します。
その他(履修条件、履修上の注意事項)特になし。


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