科目名 | 知覚心理学 |
担当者 | 吉村 浩一 |
単位数 | 4単位 |
配当年次 | 3年 |
科目区分 | 総合文化 2群 |
実地学期 | 通年 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 近年の知覚心理学は,脳の中での情報処理メカニズムの解明と抱き合わせて,まるで神経生理学のように展開されています.しかし本講義では,できるだけ神経生理学的解説は避け,われわれの身の回りで観察される興味深い知覚現象を材料に,提示された刺激をどのように知覚するかという心理的現象に焦点を当てて,知覚の全体像を解説します.そのための導き手となるのは,アーヴィン・ロックという知覚・認知心理学者です.彼は,「知覚は問題解決過程だ」とするグランド・セオリーを掲げて,これまでの知覚心理学が発見してきたさまさまな知覚現象を系統立てて理解することを試みた人です.彼はまた,本講義の担当者が専門とする逆さめがねを着けて生活するとその世界にどのように知覚順応してゆくかという問題を熱心に検討した人でもあります.講義では,逆さめがねの研究のことも解説します.また,興味深い,不思議な知覚現象もふんだんにデモンストレーションしながら講義を構成します. 通年の授業は,テキストに沿って,おおむね次のように進めてゆきます. 第1章 形と方向の知覚 第2章 無意識的推論とゲシュタルト心理学への挑戦 第3章 ギブソンの直接知覚論との対立 第4章 知覚は問題解決過程 第5章 知覚順応と逆さめがね実験 第6章 ロックの知覚論の総括と現在 |
評価方法 | 通常点(出席を含む)とレポートにより評価します. |
教科書・参考書等 | 教科書:吉村浩一 著『知覚は問題解決過程―アーヴィン・ロックの認知心理学―』 (ナカニシヤ出版 2200円) |
その他(履修条件、履修上の注意事項) | |
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