科目名卒業研究ゼミ II
担当者清水 光弘
単位数1単位
配当年次4年
科目区分必修
実地学期後期
授業形態演習
講義概要卒業研究ゼミIの基礎的知識を修得したうえで,卒業研究という題材を通じて,科学的・論理的思考法を養うことを目標とする.
真核生物において,遺伝情報を担うDNAはヒストン蛋白質と会合してクロマチン・染色体として細胞核内に折れたたまれて,収納されている.遺伝子が発現するためには, 必要に応じてクロマチンがほどけてDNAの情報が読み取られなければならない.一方で,DNA は塩基配列やトポロジー,環境などに依存して,通常のワトソン?クリックのB型二重らせん構造とは異なる,さまざまな高次構造を形成することが知られている.たとえば,左巻Z-DNA,三重鎖,四重鎖DNA,湾曲DNA,十字型DNA構造などがある.このように,生きている細胞内では,DNAやクロマチンの構造はダイナミックに変化している.私は,DNAやクロマチンの構造変化やDNA-蛋白質の構造的相互作用が,真核生物の遺伝子発現において,重要な制御機能を持っていると考えている.
これらの分子機構を明らかにするために,当研究室では以下のテーマについて研究している.
(1) 遺伝子発現におけるDNAの高次構造の役割
(2) 転写調節機構におけるクロマチンの機能
(3) 転写制御因子の機能ドメインの構造解析及びDNAとの構造的相互作用
(4) 転写制御に関与するタンパク質の大腸菌での大量発現とその精製
これらの研究では,卒業研究ゼミIで述べたような基本的実験技術をもとにして,さらに高度な技術として,DNAクローニング,変異体株や変異体蛋白質の作成,蛋白質の大量発現系の構築などを行う.また,本ゼミの後半では,各自の卒業研究の中間報告として,実験結果をレジュメとしてまとめて,発表し,皆で討論する.
評価方法出席とやる気を重視.
教科書・参考書等必要に応じて,指示する.

【その他(履修条件,履修上の注意点等)】

特になし.
その他(履修条件、履修上の注意事項) 


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