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科目名社会科教育法
担当者青木 秀雄
単位数2単位
配当年次3年
科目区分必修(中学校社会・教職)
実地学期後期
授業形態講義
講義概要<授業目標>
 新学力観が「自己育成力」の育成を訴えて久しいが、未だ社会科が暗記ものに成り下がっている観がある。
 「生きる力」が教育において重要であることが再認識され、真の主体性や個性を育てる教育が今求められている。教育は、人間社会の維持・発展機能であると同時に、本来、人間の創造的学習に支えられた文化獲得活動であり、自己発現による成長・発達と自覚に基づく自己変革に拘わるものであると考える。
 社会科は、科学的・合理的な社会認識の形成を通し公民的資質を育成する重要な教科として、その創造的な教育実践において、真に子どもたち一人ひとりの生きる力となる成果をあげなければならない。
 中学校学習指導要領、社会科の目標に示されているように、「広い視野にに立って、社会に対する関心を高め、諸資料に基づいて多面的・多角的に考察し、我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め、公民としての基礎的教養を培い、国際社会に生きる民主的、平和的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う」ためには、具体的にどのような教育実践をわたしたちは目指すべきなのかを探究したい。
 社会的現実を踏まえ、子どもたち一人ひとりの分かる歓びを保障し、真剣に自分自身とそれを取り巻く価値観や生き方と向き合う場を教室等に設定することによって、はじめて地理、歴史、公民的知識を彼等自分自身のものにでき、また確かな社会認識の確立を目指す中で、社会・自然環境の中にある自己をよりよく認識し豊かになって行くことができよう。社会科はそれに止まらず、世界の中の日本人として自律的な人格の完成を目指し、自己実現と共生を図る過程を援助する教育実践において、公民的な資質を養うことに努めなければならない。
<授業計画>
 上記〈授業目標〉にある社会科の中心的課題に留意し、実践的に社会科教育の指導力を身に付けるため、各自実際の授業展開に即した指導案を作成する。数名のグループに分かれ、リハーサルの後、最良と判断する指導案に則り本授業での模擬授業実践を図りつつ、社会科の本質を究明したい。なお、授業で行われる模擬授業の前に十分なリハーサルを期待する。
 下記の点につき模擬授業と平行して講義し、また(7)(8)のVTRを活用する。
 社会科教育の意義とその教育実践について、レポートを課す。
(1)道徳教育の特設と社会科、道徳教育と社会の関係
(2)社会科の誕生と展開
(3)『中学校学習指導要領』「社会」
(4)社会科の目標と地理、歴史、公民的分野
(5)問題解決学習と系統学習等学習方法
(6)社会科の評価
(7)日本の社会科教育の実践(VTR)
(8)アメリカ合衆国の社会科の教育実践(VTR)
評価方法出席、リハーサルへの参画と模擬授業の成果、レポート内容を総合評価する。
教員免許取得履修者に相応しい対応を考慮し、厳く評価する。
教科書・参考書等教科書:文部省 『中学校学習指導要領解説 社会編』 (大阪書籍梶j
その他(履修条件、
履修上の注意事項)