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科目名地方財政論
担当者中野 博明
単位数4単位
配当年次3年
科目区分選択必修
実地学期通年
授業形態講義
講義概要地方財政は私たちの日常生活と、きわめて密接なつながりを持っています。具体的には、福祉、教育、公共施設、消防などの地方サ−ビスを提供する役割を担っているのです。それだけにその研究対象は、じつに地域的なかつプラクティカルな問題領域ということになります。
 今地方財政と関連して大きな課題となっているのが地方分権の推進です。これは、国に集中している権限や財源を住民に身近な地方自治体へ移して、地域のことは地域で決める仕組みをつくることです。これまで国が定める画一的なルールにしたがって事務を実施していた地方自治体ですが、これからは自己責任で地域自立の戦略を描いていかなければならないのです。
 この講義では、先ず前期で、地方財政に関する基本的な理論や制度の枠組みについて勉強し、広い視野から地方財政問題を理解するようにします。次いで後期では、地方財政が直面しているさまざまな課題(上記の地方分権問題、収支構造の悪化とその立て直し、高齢化社会における住民福祉とその負担のあり方、生活関連公共施設の充実、地方財政の構造改革など)について検討を行い、これら諸課題にいかに対処すべきかについて考察してみたいと思います。
 講義の年間スケジュ−ルは以下のとおりです。

 〔前期〕                〔後期〕
         テ−マ                 テ−マ
  @ 地方財政の意義と役割        @ 高齢化社会と住民負担
  A 国と地方の財政関係         A 社会資本整備と住民福祉
  B 地方予算の役割としくみ       B 収支構造悪化の要因のその改善
  C 地方収入の構造と特徴        C 地域格差と地方財源の偏在
  D 地方税体系と地方の課税自主権    D 地方公営企業の公共性と料金
  E 地方経費の構造とその増加要因    E 分権型社会と地方財政の変革
評価方法定期試験の結果によって行います。
  
教科書・参考書等教科書:和田八束他 編、『現代の地方財政』(新版) (有斐閣1999年5月)
 参考書:授業時に随時紹介します。                      
  
その他(履修条件、
履修上の注意事項)
できれば財政学の履修をしておくことが望ましい。