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科目名簿記会計学
担当者上田 俊昭
単位数4単位
配当年次1・2年
科目区分選択必修
実地学期通年
授業形態講義
講義概要会計思想のはじまりは、複式簿記の歴史的発展と勘定的思考の生成過程のなかにもとめられる。複式簿記は、中世イタリアのルネッサンス時代にめばえたもので、当時の宗教的暗黒からの解放として、また自由なる精神的発現の結果として、商人の試行錯誤のなかから誕生したものである
 当時、それは、単に商人の日常の営業活動を記録し報告するためのテクニックであるにとどまっていた。しかし、現代の社会は、高度に情報化された社会である。また、企業活動も、ますます多様化・グローバル化している。その複雑な活動を効率的に管理するためには、適切な会計情報システムを整備し、それによってもたらされる情報を適格に分析し、リアル・タイムでフィードバックして経営の舵取りに活用していく努力が必要である。
 中世の商人の合理的な思考様式の結晶である複式簿記それ自体の骨格は、ほとんど変化することなく、今日まで連続している。変化するもののなかに変化しないものが存在していること、変化のただなかにも継続するものがある、それが複式簿記であり会計である。生起してくるさまざまな社会問題の解決のために、これからも会計はその特有の機能にもとづいて寄与することが要求されている。
 複式簿記は「事業の言語」と呼ばれている。日本語や英語と同様にその修得には根気と努力が不可欠である。頭で考えることももちろん必要であるが、からだで覚えるまで反復することの方がもっと大事である。欧米人のものの考え方や思考様式、それは最初はなかなか厄介であるということである。
 わかりやすく講義をすすめていく予定であるが、あわせて実際にペンと電卓を使用して、多くの練習問題を解くトレーニングも必要である。最終的には企業の会計テクニックと欧米人のもつ合理的な思考様式が身につけば大成功である。
評価方法7月と1月に期末試験を実施する。1月の試験の方がややウェイトが高い。その他に、中間試験を実施するが、その結果は参考程度である。                                          
教科書・参考書等教科書:上田 俊昭 著 『複式簿記の基礎と応用』 (中央経済社)
 参考書:上田 俊昭他 著 『演習商業簿記入門』  (中央経済社)  
                                       
その他(履修条件、
履修上の注意事項)
(1)連続2回以上にわたって欠席すると、授業の内容は理解不能に陥ってつまら
    なくなる。したがって理由があって1回でも休んだら、必ず各自でフォロー
    しておくこと。
 (2)毎回、課題(計算問題)を与えるのでそれを完了して授業に臨むこと。ある
    程度の問題量を消化しないと絶対に上達しない。
         
 (3)電卓(またはそろばん)は5月初めまでに必ず用意しておくこと。
    (位取りのあるもので10桁以上のもの)