科目名 | 社 会 史 |
担当者 | 中田 重厚 |
単位数 | 4単位 |
配当年次 | 2年 |
科目区分 | 高校・地歴・教科 |
実地学期 | 通年 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 社会的結合体(アソシエーション)の形成と市民及び市民社会の成立 本講義では、庶民の生活史・文化史をアソシエーションの視角から捉えてみたい。各種のアソシエーションは、個人が古い共同体の絆から解放され、自らの意志で共通の社会的目的の下に自由につくる結合体であるから、それは近代市民社会が生み出したものである。 資本制工業化社会以前の社会からそれ以降の社会への移行の中で人々の生活や共同体のあり方がどう変化したかを考えることは重要である。その移行過程の中でなにが失われ、なにが継承されたかを考えてみる必要があるからである。 しかし、今日それ以上に重要なことは近代市民社会成立以降のアソシエーションの変化を跡づけることである。アソシエーションの発達は、市民社会成熟のバロメーターと考えることが出来るからである。あらゆるアソシエーションは、大企業支配体制の下で制御され、それを支える国家秩序の中に組み込まれ、自由さを失ってきている。しかし、その反面、職場組織の改編を求める労働者や専門技術者の集団的抵抗や、市民生活の様々な分野における市民による生活権獲得のための集団的抗争がみられるのである。また、中小商工業者や農民においてもこのような集団的活動が展開されている。 以上のことを、とりわけ、協同組合というアソシエーションに焦点を当て、欧米諸国と日本とを対比し跡づけてみたい。思想と運動、およびその関連をみることがこの講義の視角である。 |
評価方法 | 前 期:研究ノート及びレポート 後 期:定期試験 他に平常時のペーパー提出数回を評点に加味する。 |
教科書・参考書等 | 教科書:ジョージ.R.メルニク 『コミュニティの探求』 御茶の水書房(1990年) |
その他(履修条件、 履修上の注意事項) | |
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