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科目名社会学研究T
担当者中田 重厚
単位数4単位
配当年次2年
科目区分必修
実地学期通年
授業形態講義
講義概要生活の質(=文化)を考える                             
 1960年以降推し進められた高度経済成長は、私たちに“モノの豊かさと心の貧しさ”をもたらしたと言われるが、このことの意味をよく考えてみる必要がある。なぜならば、私たちの身近に起こっているあらゆることが企業利潤という一つの照準に合わせられ、機能化された結果としてそこにあるからである。たとえば、住むこと(住宅事情)、働くこと(雇用、働き甲斐)、余暇生活(娯楽、地域活動)、食生活(安全性)、自然とのつながり、仲間づくり、学ぶことなどすべての人間活動が資本の価値増殖の手段化・機能化させられ、本来の目的がスポイルされてしまっている。生産のサイクルに組み入れられた矮小化した消費文化として私たちの日常生活が位置づけられているのである。本年度のゼミでは、各自の関心にもとづき、いくつかの生活領域をとり上げ、現状分析から過去に遡及していく形で、政策の経緯と生活者主体の運動の経緯を辿ってみる。
 当ゼミの特徴は、文献研究をがっちり行う中で、現地調査を合わせ行い、理論を裏付けていく点にある。フィールドワークは、特定の地域を総合的にグループ研究により行う形を取りたい。
評価方法年数回のレポート及び研究報告(文献研究と現地調査によるもの)。毎回のゼミへの出席と討議への参加。
教科書・参考書等テキスト、参考書は数冊用いるが、細目はガイダンス時に示す。                         
その他(履修条件、
履修上の注意事項)
ゼミ履修者は全員、「社会構造・変動論」、「社会史」を履修することが望ましい。