科目名 | 社会学原論 |
担当者 | 樋口 辰雄 |
単位数 | 4単位 |
配当年次 | 1年 |
科目区分 | 必修 |
実地学期 | 通年 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 2年次から本格的に社会学の各専門分野を学ぶ前に、一応基礎的知識、土台を築くことが、以後、この上に乗っかる建物が堅固なものになるか、それとも阪神大震災時の高速道路、ビルのようにもろく崩れ去るのか、その分岐点となる。現代の社会学内部でさえ、ジンメル、デュルケ−ム、ヴェ−バ−ではないが、非常に専門、分化、特殊化してしまい、有機的統合が出来難い状況にあると言える。しかし、社会学が単なる思いつきや体験のよせ寄めでなく、一応先覚者による開拓と努力の賜物であるとすれば、まず第一に、良い意味でのヘ−ゲル的概念主義に似たものを修得し、これを手掛りにしながら社会諸事象を討論し、論議できるよう、序々に訓練していかなければならない。 或る元高級行政官の本を読んでいたら、現在の日本は、冷戦の終結、バブル経済崩壊(デフレ)、少子化の三つの問題が一度に押し寄せ、特に少子化はもし現在のままで進行すれば、百年後日本の人口が半滅し、大変な社会状況に陥るであろう、と指摘されていた。 人口の減少に留まらず、今日だは、家庭、教育、地域社会、企業、政治、経済、医療、老齢化などと、問題は山積し、恐らく今眼前に展開している光景は、数百年に一度の大転換期の渦中にあると思われる。 グロ−バライゼイション時代を迎えつつある中、一方で戸惑いを覚えながら、他方でしっかりとした社会を見る眼を養いたい。本年も昨年と同様、ノ−トを中心にして、社会学の基礎概念を説明し、これを道具にして現代の複雑な諸問題を一緒に考えていきたい。 恐らく年間計画は、メリハリをつける為、前期と後期では別の講義を予定しているが、具体的には、受講者の顔ぶれ、能力等を考慮しながら、進める予定である。 |
評価方法 | 前期・後期の2回に渡る定期試験中心。昨年は夏休みレポ−トをこれに加味した。 (大平健『やさしさの病理』) |
教科書・参考書等 | 適切なテキスト見当らない為、やむなく当方で作成したノ−トを中心に行う。 |
その他(履修条件、 履修上の注意事項) | 必修課目故、途中で各自の成績を当人に「情報開示」しています。 |