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科目名比較文化論――「若者」の文化論――
担当者細谷 等・小林 一岳・菊地 滋・千野 拓政
単位数4単位
配当年次3年
科目区分総合文化 2群
実地学期通年
授業形態講義
講義概要「青年」「青春」「ヤングアダルト」――「若者」をめぐるたくさんの言葉が生まれ、変貌し、風化してきました。みなさんには、今、自分たちのことがどう映っていますか。
そもそも「若者」という概念はいつ生まれたのでしょう。そして、その概念が包摂する「若者」の実像は、それぞれの時代で、世界各地で、どう異なっているのでしょう。
気持ちだけはまだ「若者」の4人が、それぞれの立場から「若者」について論じ尽くします。

細谷(アメリカ文学の立場から)
 「若者」とは所与のものではなく造られるもの、という観点に立って世紀転換期の青少年をめぐる認識について論じます。
 ボーイ・スカウト、マスターベイション、帝国主義がこの講義のキー・ワードとなります。テキストはプリントにて配布。試験1回。

小林(日本史の立場から)
 本講義では、「若者」と社会との関わりの歴史について、社会史的な観点から考えることにしたい。日本社会において、「若者」という年齢区分上の認識はいつから始まったのか。それは子供でも大人でもない、年齢階梯制の境界領域にあるものとして、どのような社会的機能・役割を果たしていたのか。これらについて、中世の「若衆」、近世の「若者」、近代の「青年会」等を題材にして考察する。参考文献等は、講義中に指示する。

菊地(文化人類学の立場から)
 日本では「若者」は既に死語になり、「学生」も「生徒」になったといわれるが、アフリカ(サハラ砂漠以南)ではどうだろうか? 彼らを取り巻く社会状況を理解し、その喜びや悲しみ、願いに少しでも触れること。このささやかな目標を念頭に講義を進める。
担当者のフィールドワークに基づく話が中心となるが、講義のなかで参考文献も適宜紹介する。また、TBSの「ここがヘンだよ日本人」(水曜夜10時より、ただし2000年1月現在)は、日本在住のアフリカ人の様々な声を伝える数少ない機会であり、参考になる。

千野(中国文学の立場から)
 「モダン――総力戦――グローバリゼーション」と変遷を重ねた20世紀。歴史的な概念として新たに登場した「若者」は、日本で、中国で、欧米で、どのような像を結んできたのか。文学作品、映画などを題材に、いくつかの側面から検証していく。「近代」「恋愛」「夢」「家」「就職」などを取り上げる予定。参考文献は、講義中に指示する。
評価方法各担当者がテスト・レポートなどの課題を課します。履修者は、そのすべてを受験または提出してください。課題は、担当者ごとに異なります。
  
教科書・参考書等 
その他(履修条件、
履修上の注意事項)
1.第1回の講義で、担当者全員によるガイダンスを行います。履修希望者は、必ず受  講し、履修カードを提出してください。(当日、出席できない人は、担当者に相談す  ること)
 2.履修者は、各担当者の講義を、いずれも2/3以上出席してください。