科目名 | 人文科学論B(都市地理学) |
担当者 | 菊地 滋夫 |
単位数 | 4単位 |
配当年次 | 2年 |
科目区分 | 中学校・社会科・教科 |
実地学期 | 通年 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 「都市」とひとことで言っても、その歴史的起源や性格は実に多様である。たとえば、商業都市、王都、学問の都、宗教的中心地としての都市、西欧の植民地化にともなって成立した発展途上国の新興都市、あるいはそれらの性格がいくつか重なりあった都市など、といった具合だ。それゆえ、都市を研究することは、私たち人類の多様な生活のかたち、すなわち多様な文化と社会を知ることにつながってくる。 都市地理学は、人文地理学(ドイツの地理学者にして民族学者=文化人類学者でもあったラッツェルによって創始された学問)の一分野である。本講義では、都市人類学や都市社会学からのアプローチも取り入れつつ多様な都市と人々の暮らしを描き出すことを通して、都市に対する柔軟かつ幅広い視線を培うことを目標とする。 具体的な項目としては、「都市地理学の位置づけと都市の概念」、「都市研究の展開」、「世界の都市と生活」、「日本の都市と生活」、「ニュータウン論」などを取りあげる予定である。 |
評価方法 | 履修者の自主性と努力を最大限に尊重し、高く評価することを基本方針とする。 前期は試験を行わず、希望者には夏休み明けにレポートを提出してもらい、その内容と努力に応じて最大20点まで学年末定期試験の得点にプラスして評価する。提出されたレポートはコメントを添えて返却する。他方、注意事項を遵守しないレポートや、「出しゃいいんだろう」といったいい加減なレポートが提出された場合には、学年末定期試験の点数から最大20点マイナスして評価する。レポートを提出しない場合には学年末定期試験の得点のみで評価する。 出席は評価の対象に含めないが、講義を理解し、自ら積極的に探求に参加する姿勢がなければ単位の取得は困難であると考えてほしい。講義にはほとんど出席せず、試験だけ受けようとする者はそれ以前の問題である。 |
教科書・参考書等 | 主要な参考文献を以下に挙げておく。その他の参考文献は講義のなかで適宜紹介する。
参考書:高橋伸夫・菅野峰明・永野征男 『改訂増補・都市地理学入門』 (原書房 1989年)
:藤田弘夫・吉原直樹 編著 『都市―社会学と人類学からの接近』 (ミネルヴァ書房 1987年)
:三浦 展『「家族」と「幸福」の戦後史』 (講談社 1999年) :島田義仁・松田素二・和崎春日編 『アフリカの都市的世界』 (世界思想社 2000年) |
その他(履修条件、 履修上の注意事項) | 疑問・質問・感想などは大歓迎なので、遠慮なくぶつけてきて欲しい。 |