科目名 | 史学「東洋史B(中国商業発達史)」 |
担当者 | 金子 泰晴 |
単位数 | 4単位 |
配当年次 | 1年 |
科目区分 | 人文科学分野 |
実地学期 | 通年 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 広大な国土と人口を誇る中国は、世界四大文明の唯一の生き残りとして長大な歴史を誇り、農業を中心とする国造りを続けてきた。そのため中国では、商業は末業として蔑まれ商人の行動も制限されてきた。しかしながらその一方、中国は比較的古い時代から遠隔地商業が発達し、城壁に囲まれた大都市が多数建設されて繁栄し、農村にも貨幣が浸透していたとも言われている。この講義では、このように屈折しながらも展開してきた中国前近代における商業の発達をテーマとするが、特に以下の点に留意しつつ講義を進める。 @中国商業史の転換点、特に宋代(10〜13世紀)と明末清初期(16世紀)における変化に注目する。この2つの時期は日本では余り馴染みがないと思われるが、中国史上欠くことができない転換期である。 A商業の発達というと、従来西欧資本主義との比較が重視されてきたが、この講義では、西欧資本主義を世界史上唯一の発展形式として絶対化するのではなく、あくまでも中国史独自の展開として捉えるように努める。 B通史的な内容だけでなく、社会史的な視点からのアプローチも試みる。 |
評価方法 | 出席状況を中心として、試験結果を加味する予定。 |
教科書・参考書等 | 授業中に適宜紹介する。さしあたり、『中国』上下(地域からの世界史、朝日新聞社)、 及び『中国史』(新版世界各国史、山川出版社)が参考になるだろう。 |
その他(履修条件、 履修上の注意事項) | はじめに中国史を研究する上で必要な基礎知識について講義する予定である。 |