科目名 | 人類学「文化人類学A」 |
担当者 | 菊地 滋夫 |
単位数 | 4単位 |
配当年次 | 1年 |
科目区分 | 社会科学分野 |
実地学期 | 通年 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 情報や交通の発達にしたがって世界は急速に狭くなり、均質化へと向かいつつあるという見方がある。だが、それと同時に、均質化や画一化に抗して積極的に自己主張を繰り広げる宗教・文化・民族などの活発な動きがあることも見逃すことはできない。これからも、世界は互いに異なる文化によって彩られた多様性を保ち続けるだろう。その意味で、今とこれからの時代を生きる者にとって、<異文化>の理解、<異文化>との対話は、ますます重要となるに違いない。 文化人類学は、主として「未開」と形容される諸社会を対象とするフィールドワークと通文化的な比較を通して、多様な文化を擁する人類全体に関する認識を広げ、洞察を深めようと努めてきた。本講義では、そうした人類学の研究の軌跡を概説する。具体的な項目としては、学説史と代表的な民族誌の紹介、親族や家族、婚姻の諸形態と基本構造、ジェンダーとセクシュアリティ、宗教と世界観、さらには人類学が今日直面している諸問題などを取りあげる予定である。 なお、講義に際してはビデオやOHPなどの資料も活用する。 |
評価方法 | 履修者の自主性と努力を最大限に尊重し、高く評価することを基本方針とする。 前期は試験を行わず、希望者には夏休み明けにレポートを提出してもらい、その内容と努力に応じて最大20点まで学年末定期試験の得点にプラスして評価する。提出されたレポートはコメントを添えて返却する。他方、注意事項を遵守しないレポートや、「出しゃいいんだろう」といったいい加減なレポートが提出された場合には、学年末定期試験の点数から最大20点マイナスして評価する。レポートを提出しない場合には学年末定期試験の得点のみで評価する。 出席は評価の対象に含めないが、講義を理解し、自ら積極的に探求に参加する姿勢がなければ単位の取得は困難であると考えてほしい。講義にはほとんど出席せず、試験だけ受けようとする者はそれ以前の問題である。 |
教科書・参考書等 | 特定のテキストは使用しないが、参考文献は講義のなかで適宜紹介する。もっとも初歩的かつ読みやすい入門書としては、以下の本を推薦しておく。
参考書:綾部恒雄・田中真砂子 編 『文化人類学と人間 ―「ひと」の専門家の学問ばなし』(三五館 1995年) |
その他(履修条件、 履修上の注意事項) | 疑問・質問・感想などは大歓迎なので、遠慮なくぶつけてきて欲しい。 |