科目名 | 流体力学T |
担当者 | 宮田 昌彦 |
単位数 | 2単位 |
配当年次 | 4年 |
科目区分 | 選択 |
実地学期 | 前期 |
授業形態 | 講義 |
講義概要 | 流体力学は、流体つまり外力のもとで容易に変形する物体の運動を取り扱う学問である。われわれの周りには、多くの流体が存在する。たとえば、空気、水をはじめわれわれの体の一部である血液やある種の食品なども流体の形をしていると考えられる。これらの物体が、どのように流動するかを知ることは、日常生活に役立つだけでなく、新しい技術の開発につながることもある。流体力学Tでは、このように多様な形態を持つ流体の外力の作用下での運動を統一的に考えるための基礎理論の説明をまずはじめに行う。次に、実際の流体の力学を説明するにあたって、必要な知識を復習する。とくに、粘性という性質を持つ流体の特性を重点的に説明する。粘性を持つ流体は、その運動と力の関係が複雑で、理解に難しい点が多いので、なるべくわかりやすく説明する。さらに、粘性流体の流れと物体の相互作用について説明を加える。この相互作用の理解によって、われわれは、現代の技術の最先端である航空機や高速鉄道、スマートな自動車の形態などが形作られてきたゆえんを納得できる。また、われわれが日常生活で用いている水や空気の流れが、どのようにして絶えることなく送られてきているか、そのためにどのような仕組みが働いているのかを理解できる。粘性流体の力学は、さらに、地球の周りの空気の流れや気象現象と関係し、水の中の生物の運動を制御し、われわれの体のなかの物質の移動を支配したりしており、無限の適用例を見いだすことができる。講義の時間が許すかぎり、このような分野の説明も行う。 |
評価方法 | 学期末に行う筆記試験の結果を重視し、また、講義の中で、適宜、演習、課題についてのレポート提出などを行う。 |
教科書・参考書等 | 教科書:とくに定めない。適宜、プリントなど を配布する。 参考書:生井武文 著『粘性流体の力学』 (理工学社 1984) |
その他(履修条件、 履修上の注意事項) | |